肩こり、腰痛で運動は無理という人が多い
肩こりや腰痛がひどくて運動は無理という人、かなり多いです。
特に腰痛やひざの関節などが痛いと運動をしたいと思っても痛みなどで出来ないという場合、肥満につながってしまったり、痛みをかばって他の部分がこってしまうという事もありますし、なるべく動かないように・・と思うので、血液の流れも悪くなります。
昔テレビで鉄棒のようなものにぶら下がって健康になれるという健康器具が大流行したことがあります。
1970年代、どの家にいっても必ずこの健康器具があるというくらいに、非常にメジャーな大ヒット商品となったのです。
しかしこのブームもさり、次第に洋服のハンガーかけとなってしまっているという家がほとんどで、だれもこのぶら下がるという健康法を行わなくなってしまいました。
しかし、このぶら下がるという行為は日頃伸ばす事のない筋や骨、関節をぐっと伸ばし広げることになるので、健康効果の高い行動、運動となるのです。
ぶら下がるだけでそんな効果が得られるのか
まず背骨ですが、重い頭を支え体重によってぐっと縮められている状態です。
これは起きている間、人が座っていても立っていても同じで背骨にかなりの負担がかかっています。
ぶら下がる事で縮こまっている部分がぐっと伸び、背骨の軟骨なども気持ちよく伸ばせます。
これによって普段縮こまっている背中の筋肉もきれいに伸びて、血液の流れがよくなりますし、椎間板の変形などを予防する行動となります。
肩こりは日本人特有の症状なんていわれますが、肩こりによって時には吐き気を催すほど、はってしまっている方も少なくありません。
頭痛などを引き起こす事もありますし、痛くてだるくて睡眠にも障害が出ているという人も少なくないのです。
ぶら下がりを行う事で肩甲骨周りの縮こまった筋肉、関節がぐっと伸びて血液が流れやすくなり、筋肉内の血行が良くなります。
猫背の方は肩こりもひどくなりがちですが、猫背の矯正にもつながりますし、広背筋等普段伸ばすことが出来ない筋肉をきれいに伸ばすことができるのです。
無理な方は足を下につけてぶら下がってもいい
ぶら下がるだけとはいえ、最初から長い時間ぶら下がる事が出来る人は少ないです。
というのも、自分の体重を2本の腕で支える行為になるのですから、実は腕の筋肉も利用しますし、かなり辛い運動なのです。
年齢を重ねた方も、背中を伸ばすという運動はしっかり行ってほしいのですが、腕の筋力も少なくなっている状態で自分の全体重をかけてぶら下がるというのはかなりきつい運動となりますので、バーを低くし、足を下に着けた状態で行うという事でも効果が期待できます。
全身の体重をかけてぶら下がるよりも運動的な強度は少なくなりますが、ご高齢の方、また怪我の後などでリハビリ的に利用される方などには、こうした方法から始める方が安心です。